大手橋/長野県木曽町【土木学会選奨土木遺産】
2008.02.06 (Wed)


木曽福島の街なかを流れる木曽川に土木学会選奨土木遺産に選ばれた橋があった。中島武という若き技術者が設計した鉄筋コンクリートのローゼ桁橋で、ドイツ人ローゼが考案した鋼鉄のアーチ橋工法を鉄筋コンクリートに置き換えて設計するという、日本独自の技術を生み出した。

昭和11年の日本は、鋼材不足により鉄の橋が架けられなくなったため、それに変わる材料として鉄筋コンクリートで橋が架けられないかを考えて生み出されたものだ。中島武は長野県に赴任していた3年半(1933~1937)の間に、この大手橋を皮切りに長野県下で7つのローゼ桁橋を架けた。そのうちの5つ(大手橋、昭和橋、親沢橋、姫川橋、栄橋)が現存しており、今では文化財として人々の暮らしの風景に溶けこみ定着している。


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海や大河を渡る橋
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